今回は、業界別企業のレビューをいたします。
本記事では、アパレル業界の中小企業、特に百貨店依存体質の会社にフォーカスしてお送りいたします。

転職活動・就職活動の業界研究に役立てていただければ幸いです。
なお、本記事は『アパレル系中小企業によくある特徴』の体でレビューいたしますので、企業名などの個別情報は記載いたしません。
転職・就職情報では、表に出てこない『入社したらわかった体験レビュー』です。
企業選別で悩んでいる方は、下記を読んでご参考にしていただき、入社後のご自身を想定してみてください。
業界説明・会社規模 アパレル系中小とは





まずはアパレル系中小の定義を確認いたしましょう。
アパレル系中小は上表の「中小企業区間」のすべての業種に相当します。
なぜかと言うと、アパレル業界はアパレル製品・商品全般の製造から卸、販売をする企業群の総称になるからです。
古くからあるアパレル系のイメージは、
『ショップ店員』『バイヤー』『デザイナー』
この3つではないでしょうか。
- 小売業・販売
- 商社
- OEM・ODM
- SPA
- 卸売業
- 糸屋・生地屋
- 繊維メーカー
- 繊維商社
上表の業種の企業一つ一つに営業職や事務職、販売職などの職種が存在します。
(上から順に川上→川下というイメージです。)
これらすべてアパレル関係の仕事をしている人になります。



上の2つの表から、アパレル業界の中小企業が見えてきましたね。
今回の記事では、小売・卸売業の資本金3億円以下、従業員数300人以下の企業を基本のレビューといたします。
そこから更に絞り、百貨店での販路をメインとした企業となります。



僕が経験したのは上記の企業になりますので、転職・就活中でアパレル中小の中でも店舗販売系への志向が強い人に有益な情報になると思います。
アパレル中小の組織形態


- 社長
- 卸売営業部長
- 管理部長
- 小売販売部長



上の表は、僕が過去に在籍していた会社の例になります。百貨店での売上(小売)を基盤としている会社のため、表では下に行くほど社員数が増えます。
アパレル中小の雇用制度
『アパレルの販売員は契約か派遣』という情報が良くネットでも流れていると思いますが、小売業を基盤としている企業はそうでもありません。
契約社員か派遣は、卸売やメーカー企業の場合です。
小売企業は、正社員で雇ってくれます。
- 半期、年間の売上達成
- 会社推奨資格の獲得
- 所属部門のスキル獲得または上達
- 上司、社長の評価



人事制度に関しては、管理部門が設けた正式なフォーマットがありますが、ここでは簡略化しました。
中小規模の特徴は、表1番下の上司社長の評価です。僕はこれが昇進昇格の大部分を担っていると感じました。
アパレル中小の福利厚生
- 各種社会保険
- 交通費50,000円まで支給(6ヵ月分)
- 産休育休
- 誕生日休暇
- 確定拠出年金制度
- 家賃補助10,000円(独身で入社後3年間のみ保障)



福利厚生ではないですが、これに加えて基本給にみなし残業30h、前払い退職金が組み込まれていました。
■みなし残業
みなし残業とは、賃金や手当ての中に、あらかじめ一定時間分の残業代を含ませておく制度のことで、一定の残業代を固定して支払う固定残業制度とも言われてます。
例えば「月30時間の残業を含む」などと雇用契約書に記載されている場合には、月30時間までの残業代は賃金とは別に残業代として支給されない賃金体系のことです。
https://roudou-pro.com/columns/102/より引用
■前払い退職金
一般的に退職金は従業員が退職する際に企業から従業員に支払われるが、退職金前払い制度では、退職金が給与や賞与に上乗せして前払いされる。
https://www.pfa.or.jp/yogoshu/ta/ta25.htmlより引用



僕が在籍していた会社は、退職金の前払いとして、みなし残業として、そして確定拠出年金に加入させて退職金代わりにさせて、基本給に組み込んでいました。
単純に考えれば、「あなたに退職金は払いません。残業代は払いません。退職金代わりに確定拠出年金に加入してください。」と言われているようなものですね。
入社当時、若かったのでそこまで深く考えずに入社していました。
アパレル中小の社員教育
社員教育に関しては、業界問わず中小企業は積極的に行なっています。
その中でもアパレル中小はどのようなものでしょうか。
- 月に1度の本社研修
- 部門問わずに接客ロールプレイング
- 自己啓発本の読書感想・討論
- グループディスカッション



大手企業の研修は、昇進昇格のために行うものですが、中小は企業成長のために社員教育をしっかり行い、共通の意識を持たせるよう研修を行います。
アパレル中小の社風



一言で言えば、トップダウン型です。
アパレル業界全体でいえると思います。
今回僕がレビューしている『百貨店依存型のアパレル中小』は、体質が古いところが多くあります。
やはり百貨店業界の全盛期はひと昔、ふた昔前まで遡ります。
商品を置くだけで売れる時代で育った世代が、社長や管理職になっているケースがほとんどだと思います。
これは僕が感じた印象ですが、この世代の人は攻める姿勢に100%注いでいる印象です。
『売上が足りないのは、その人の怠慢』
『ミスをするのは、その人の意識が低いから』
『予算は達成して当たり前』



ここで特徴的なのは、予算が達成不可能な数値に設定されていることです。
百貨店依存型中小のあるあるです。
まとめレビュー
※僕が今まで経験した企業と比較し、いち社員の置かれる環境を5段階評価しました。
今回は百貨店依存型のアパレル中小についてレビューいたしました。
客観的にレビューできていないところも少しありますが、僕が感じた印象も参考にしていただければと思います。
また、あくまで僕が在籍していた会社のレビューであって、すべての会社がこの通りではありません。ただし、割合はおそらく高いかと思います。
転職・就活で業界研究されている方の参考になれば幸いです。
また下記は、本記事の会社で、経験した職種のレビューになります。
併せてご覧ください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。




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